「頑張れ」という言葉は、人を励ましたり応援したりする際に使われるものですが、自分は頑張っているのに人からさらに頑張れと言われることに嫌悪感を覚えてしまう。または、プレッシャーを感じるという人は少なくないと思います。では、「頑張れ」の他にどのような言葉をかけるとよいのでしょうか。“あなたを大切に思っています”“見守っています”“そばにいますよ”といった思いを表現した「応援しています」はだれでも受け入れやすいですね。また、「〇〇さんなら大丈夫ですよ」は、相手に自信を与える言葉で、安心感があると思います。

現代では、目に見えるものや耳に聞こえることを大事にしますが、本来「頑張れ」は「もっとやれるよ」ということを伝えたいだけでなく、“大丈夫だよ。うまくいくよ。幸せになってね。私も一緒に頑張るからね”という愛情の気持ちから生まれた、祈りに近いものだと思います。ですから、「頑張れ」と声に出さずとも、相手の背中に向けて祈ることで気持ちは届くものだと思うのです。「頑張れ」は相手と一つになれる言葉でもあるかと思います。相手の無事を祈る、成就を祈る、成長を祈る、手を合わせて相手を思い、心の応援をする大切さを今一度感じてみてはいかがでしょうか。「ガンバれ」と言われた方も「これ以上頑張らなくてはいけないの?」と思うのではなく、応援してくれている相手からのエネルギーを受け止めると考えてみてはどうでしょう。今年も一年が終わります。「来年もきっと、うまくいきますように。頑張って」温かいそんな無言のささやきが、あちこちで聞こえてくるような気がしませんか。