何かきっぱりとして、芯のある顔立ちや姿勢の人をよく「凛々しい」と表現します。これは美人やイケメンなど外面のよさを表す言葉とは意味合いが異なり、外側ににじみ出るような内面のよさも含めた賛辞として使われます。日ごろの内面の心づかいや生き方が人相に表れ、やがて運命を作りあげるとして次のように述べられています。「よい人相だった人も、優しい顔立ちの美人も、日ごろ怒ったり、恨んだりの生活をしていると、やがてだんだん恐ろしい人相に変わっていき、病気になったり事故にあったりして短命になり、周りの人から嫌われ、さびしい生涯を送るようになる。その逆に、たとえ見栄えのしない顔つきをした人でも、日ごろ優しく豊かな心づかいで生活していると、やがて円満で暖かな人相となり、人々から好かれる慕われ、楽しい生涯を送るようになる。このように良い心、悪い心が積もり積もって、その人の運命を作りあげるのだ」と。人相や顔つきは生まれもったものであり、変えられないと思われがちですが、心と身体は一体です。近頃“凛々しくなったな”と感じるその人は、きっと新たな心づかいの指針を得たのかもしれません。行動や習慣を見つめ直すことでだれもが「凛」とした生き方を目指すことができるといえるのでしょう。