徳とは道徳のことです。道徳にはいろいろな解釈がありますが、私は「人と人をつなぐ良い心のはたらき」だと考えています。学力、知力、金力、権力とは私たちが持ちうる力のことです。つまり、この言葉の真意は「力を持つことも大事ですが、良い心をつかうことのほうがより大切ですよ。」という意味になります。

この世の中では学知金権を持った方がそれぞれの分野で頑張っているおかげで社会が進歩してることも多いと思います。しかし、そうした方々が皆、素晴らしい人生を送っているでしょうか。もちろん幸せに生活してる人はたくさんいるでしょう。しかし、せっかく学知金権をもっているのに、「なぜ、そんなことをしてしまうのか」「なぜそんなことを言ってしまうのか」と思ってしまうようなもったいない人生を送っている人も少なくないではないでしょうか。つまり問題となる言葉や行動は、「日頃の考え方」や「心」が起こすものといえるでしょう。力を持つことはもちろん大事なことですが、それに加えて、その力をコントロールできる「良い心」を持つことの方が大切だと思うのです。自身の反省からも人生を決めるのは「どんな心を使うか」であり、「良い心=道徳が人生を創る」ということです。良い心を使い続けた人と、良くない心を使い続けた人の差・・・。きっと本人も気づかないうちに大きな差が生じたのではないでしょうか。でも、誰にとっても大切なのは、「今ここから」。過去は変えられませんが自分と未来は「今ここから」自分の心次第で変えることができます。「今ここから」良い心づかいを増やす。誰もが幸せな未来を創っていくことができるのです。

三つの良い心

「みんなのことを大切にする心」自分を含めたみんなのことを大切にする心、その心を発揮するための元となる心が「感謝の心」と「思いやりの心」だと思います。ありがたいな、お陰様だなと思える「感謝の心」他者の喜びや悲しみに寄り添うことができる「思いやりの心」はともに「みんなことを大切にする心」を育んでくれます。